研究者たちも注目!緑茶による「脂肪肝」の予防と改善
運動不足や食べすぎ、アルコールの摂りすぎなどが原因と言われている生活習慣病。糖尿病や高血圧、がん他、生活習慣の乱れはさまざまな病気の引き金となりますが、近年、肝臓の現代病として注目されているのが「脂肪肝」です。これまで、あまり健康に影響がないとされてきた脂肪肝ですが、最近、肝機能の低下や心疾患の合併症などとの関係が明らかになってきました。そして、脂肪肝によって起こる肝炎や脂肪肝自体の予防や改善に緑茶が役立つことも分かってきたんです。そこで今回は、脂肪肝と緑茶の関係をご紹介します。
非アルコール性が急増している、「脂肪肝」とは?
脂肪肝とは、中性脂肪が肝臓に溜まりフォアグラのようになる症状です。これまでアルコールを多量に摂取することで起こる「アルコール性脂肪肝」が主流でしたが、食生活の変化により、食べすぎや運動不足などからなる「非アルコール性脂肪肝」が急増し、注目されています。実は脂肪肝には特効薬がなく、治療は、禁酒や食事制限、運動療法などにより行われます。逆に生活習慣を見直すことによって、予防や改善が比較的簡単にできる症状とも言われています。
脂肪肝はほとんど自覚症状がなく、血液検査や超音波(エコー)、CTなどを使った人間ドッグなどで見つかることがほとんどです。状態が悪化すると、肝機能の低下や心疾患の合併症が起こりやすくなるとも言われているので、日頃からの予防が大切です。
抗酸化作用のある緑茶カテキンは「脂肪肝」の救世主!?
お酒を普段飲まないのに、肝炎になってしまう「非アルコール性脂肪性肝炎」。脂肪肝になると、このような肝炎のリスクも高まります。実は、肝臓は活性酸素の影響を特に受けやすい臓器と言われていて、活性酸素が肝臓の脂肪と結び付き、有害な脂質に変化してこのような症状を引き起こすことがあるのだそうです。抗酸化作用で知られる緑茶カテキンは、特に肝臓で発生する活性酸素の除去に役立つことが分かってきており、緑茶を飲む習慣は、肝炎だけでなく、肝機能の改善・予防にも期待されています。
また、まだ研究段階ではありますが、緑茶エキスと運動を組み合わせることで、マウスの脂肪肝の疾患レベルを75%も軽減できたという、米国ペンシルバニア州立大学の研究結果もあるなど、緑茶は体脂肪だけでなく、脂肪肝にもいい影響がありそうです。
参考HP:
・サントリー健康情報レポート「肝臓の酸化が全身の老化に直結!」
https://health.suntory.co.jp/professor/vol16/
・サワイ健康推進課「本当はコワイ脂肪肝」
https://kenko.sawai.co.jp/healthcare/201412.html
・LINK de DIET「運動+緑茶エキスで相乗効果」
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=69530&-lay=lay&-Find.html
<まとめ>
いかがでしたか?今や3人に1人とも言われている脂肪肝。実は、やせ型の人にも多く自覚症状もほとんどないため、気づかない人も多いそうです。一度なってしまうと、薬などでは改善できない分、努力が必要です。糖質を控えたり、軽い運動をしたり、緑茶をこまめに飲むなど、脂肪肝は日頃のちょっとした意識次第で予防もできるので、ぜひみなさんもこの機会に、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか?