本当の抹茶とそうではない抹茶がある!?抹茶にまつわる知っておきたい豆知識
ご存知でしょうか?2月6日は抹茶の日です。これは、西尾市茶業振興協議会さんが西尾茶創業120年(愛知県西尾市は全国有数の抹茶生産地)を記念して制定した記念日。茶道具である風炉(お湯を沸かす道具)の語呂合わせからこの日になったのだとか。今回は、抹茶の日を記念して、抹茶を中心とした日本茶の豆知識をお届けします。
抹茶の定義、知っていますか?
抹茶とは、「碾茶(覆下栽培した生葉を揉まずに乾燥させた原葉)を茶臼で挽き、粉末状にしたもの」のこと(公益財団法人 日本茶業中央会)。抹茶も煎茶などの緑茶もチャノキという植物から作られているため原料は同じですが、栽培や加工が大きく異なるため成分的にも全く別物だと言えるのです。「緑茶を粉末にすると抹茶になる」とお考えなら、それは大きな間違い。まずは粉末状のお茶について詳しくご紹介しましょう。
【抹茶とは!?】
抹茶を栽培する際は、覆下栽培を用います。これは、日光を遮断した状態で20日以上育てる栽培技術。旨味成分であるテアニンは日光を浴びると渋味成分のカテキンに変化するため、覆下栽培を用いることで旨味の多い茶葉に育つのです。また、新芽の水分含有量が増えることで葉緑素が増えて濃い緑色になり、品の良い覆い香を持たせるという特徴もあります。こうして旨味をたっぷり含んで育てられた茶葉は蒸したあと揉まずに乾燥させられ、石臼で丁寧に挽いて粉末状に。手間暇かけて作られるため、お値段も高めになるのです。
【粉茶とは!?】
粉茶とは、煎茶を製造する際に出る粉を集めたお茶のこと。抹茶とは違って太陽光をさえぎらず栽培された茶葉にはカテキンがたっぷり含まれ、生活習慣病や抗アレルギー作用、整腸作用など様々な健康効果を得ることができます。もちろん、味や香りといった品質が煎茶に劣るわけではありません。安価で販売されていることもあり、お寿司屋さんなどでもよく使用されています。余談ですが、一般的な煎茶の茶葉に比べて形状が細かいため、深蒸し急須やお茶パックを使って淹れなければなりません(水に溶けないため茶殻が出ます)。
【粉末茶とは!?】
茶葉を粉末状にしたお茶のことです。ティーバッグに使われたりお菓子の原料になったり用途は様々で、粒度や色も多種多様。お湯に溶けるものもあれば、溶けないものもあります。フードプロセッサーを用いてご家庭で茶葉を粉末にする場合は、この粉末茶を作っていることになります。水に溶けるもの・溶けないものがありますが、溶けるものは非水溶性の成分(ビタミンEやβカロテン、食物繊維など)を摂取することができるのでより健康的だと言えるでしょう。
【インスタントティーとは!?】
茶葉を粉砕するのではなく、抽出した成分を濃縮・乾燥させた粉末のこと。液体を乾燥させたものですからお湯によく溶け、お茶碗に粉が残ることはあまりありません。非水溶性の成分は摂取できないため、他の粉末茶に比べると栄養面では一歩譲ると言えるでしょう。回転寿司屋さんなどでよく見かけます。
知られていない日本茶の豆知識。
つい先日、あるお茶屋専門店さんに寄せられたクレームがツイッター上で話題になっていました。「お茶に埃(ほこり)が浮いている」という苦情があったそうで、「それは良い茶葉の証だ」と説明されていたのです。この埃は毛茸(もうじょう・もうじ)と呼ばれるもので、新芽の裏側に生え葉を保護する役割を持っています。つまり、毛茸が多いのは新芽がたくさん使用されている証拠であり、旨味も詰まっているということ。しかし、毛茸のことをご存知の方は決して多くありません。ここでは、あまり知られていない日本茶の豆知識をいくつかご紹介しましょう。
【抹茶の色は虫の糞!?】
抹茶人気が続いている近年、たくさんのお料理・お菓子に抹茶味が登場しています。抹茶そのものを使用している場合は別段問題ないのですが、中には人工的に抹茶味を作り出している商品も。そして、人工的に抹茶色を再現する場合に使用されるのが蚕の糞なのです。ただし、この蚕の糞は「蚕沙(さんしゃ)」という漢方薬でもあり、高血糖や高血圧、心臓疾患、痛風などの改善にも効果があるとされています。嫌だという方は商品の原材料表記を見て対処しましょう。本物の抹茶が使用されている場合は原材料名に「抹茶」と、蚕沙が使用されている場合は「着色料:銅葉緑素」と書かれています。
【この高級茶、もしかすると食品添加物茶!?】
日本茶は、20種類ほどのアミノ酸が旨味を作り出しています。茶園はこの旨味を自然に引き出すため手間暇かけて茶葉を栽培し、伝統やノウハウ、労力が詰まった茶葉が高級茶として販売されるのです。しかし、旨味を人工的に付加することも不可能ではありません。例えばグルタミン酸ナトリウムを混ぜる方法。安価な茶葉にグルタミン酸ナトリウムをこっそり加えれば、高級茶と勘違いする人も多々いることでしょう。茶葉を開封する際にキラキラ光る粒を見つけたなら、それは食品添加物茶かもしれません。
(まとめ)
今回は日本茶についての豆知識をお届けしました。皆さんに改めて感じていただきたいのは、高価なお茶には高価になる理由が、安価なお茶には安価にできる理由があるということ。抹茶とインスタントティーの見た目は、さほど違いがありません。しかし、成分や美味しさは全くの別物。値段だけでなく、品質にもぜひ目を向けていただきたいと思います。
なお、大井川茶園は良質なお茶をお手頃価格でお届けしています。以下の商品はちゃんと良質な茶葉をつかった抹茶が利用されていますよ。ぜひ安心してご利用ください。
宇治抹茶(京都府産)
https://www.ooigawachaen.co.jp/commodity/matcha/4980
八女・星野 抹茶 星の輝(福岡県産)
https://www.ooigawachaen.co.jp/commodity/matcha/3180
大井川茶園の水出し煎茶(抹茶入り)ティーパック(5g×25ヶ入)
https://www.ooigawachaen.co.jp/commodity/mizudashi/95
大井川茶園の抹茶入り玄米茶(200gクラフトアルミ袋入り)
https://www.ooigawachaen.co.jp/commodity/genmai-houji/28
大井川茶園の水出し玄米茶(抹茶入り)ティーパック(5g×25ヶ入)
https://www.ooigawachaen.co.jp/commodity/mizudashi/96