高級茶葉がだいなしに!?茶器で変わるお茶の味わい
普段使いで飲めるお茶から、100g数万円もする玉露まで色んな茶葉が販売されていますが、茶器を選び間違えるとせっかくの高級茶葉をだいなしにしてしまうことがあるんです。そこで今回は、茶器の特性と茶葉本来の味わいを簡単に楽しめる茶器の選び方をご紹介します。
茶器の選択で、お茶はもっと美味しくなる
香りや味の深み、旨み、そして口の中に広がる余韻などを感じた時、人はお茶を美味しいと判断します。逆に、香りがなく舌の上に残る不快な渋みや奥行きのない後味を感じると不味いと感じる傾向にあるようです。味わいは茶葉自体のクオリティーによる場合もありますが、使う茶器の種類によっても変わることがあるのだとか。では、茶器の特性を詳しくみていきましょう。
陶器はハイリスクハイリターンな茶器だった!
土鍋や急須、食器など、日本で昔から愛用されている陶器。遠赤外線効果でご飯が美味しくなったり、水がまろやかになるなど、「陶器=美味しくなる」と信じられていますが、お茶の場合はその限りではありません。陶器は磁器とは異なり、ミネラルの結晶が多く含まれているため、含有するミネラルの種類によっては渋みや雑味が増えたり、後味を悪くしてしまいます。逆に、良い素材のものであれば劇的に味わいが深くなることも。ただ、こればかりは試してみないと分からないので、ハイリスクハイリターンな茶器と言えるでしょう。
鉄器は組合せが大切
南部鉄器に代表される鉄器。佇まいも美しく、お湯の味もまろやかになると言われているため、今若い世代の方々にも人気が出始めています。確かに、きちんとお手入れされた鉄瓶で沸かしたお湯はとても美味しくなります。ですが、このお湯を陶器の急須に移し替えると…。途端に不味くなるという現象が起こってしまう場合があるのです。それは、お湯の中に溶けだした鉄瓶の鉄と、陶器の急須に含まれているミネラルの相性によるもの。例えば、亜鉛やアルミ、銅などは、鉄と反発して味を悪くします。鉄瓶でお湯を沸かした際は、強化ガラスや磁器の急須・湯呑を使うとよいでしょう。
おすすめはガラスと磁器
ガラスと磁器は比較的ミネラル成分が少なくどんな物を選んでも陶器ほど味に影響がないため、初心者の方におすすめです。ステンレスのヤカンで沸かしたお湯を強化ガラスや磁器の急須に入れ、湯呑もガラスや磁器で揃えれば、茶葉本来が持つ味わいを損なうリスクは各段に減ると言えるでしょう。
(まとめ)
いかがでしたか?茶器によって美味しくも不味くもなってしまうお茶。茶器と茶葉の相性を勉強していくと底知れず、鉄瓶と陶器の組み合わせで最高においしいお茶ができることもあるのだとか。最初はお茶本来の味わいを楽しみながら、徐々に最高の味わいを求めて、どっぷり茶器の世界にはまるのも面白いかもしれませんね。