熱~いお茶が血圧を下げる!?高血圧に緑茶をおすすめする理由を解説


血圧を下げる食べ物や飲み物はいろいろありますが、緑茶も代表格のひとつ。特別な銘柄でなくても大丈夫。みなさんがいつも飲んでいるお茶にも、十分に効果が期待できます。おすすめしたいのが、普段よりもちょっと熱めにして飲んでいただくこと。どうして熱いお茶が血圧降下に効くのでしょうか?その理由をメカニズムから解き明かして説明してみます。

どんな食べ物や飲み物が血圧を下げてくれる?

外食の機会や塩分の強い食事が多い現代人の食生活。アルコールや仕事のストレスなども相まって、高血圧に悩む人が少なくありません。生活習慣病でもある高血圧には、ぜひ気を付けたいところ。予防のためには、規則正しい生活や適度な運動、減塩した食事などが有効ですが、食べ物や飲み物にも血圧を下げてくれる効果があります。飲み物で、血圧を下げる効果があるものと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。野菜ジュースや豆乳、お酢を使った飲料などが頭に浮かんだかもしれません。他にもたくさんありますが、もっとも手軽に摂取できるものとしておすすめしたいのが、緑茶です。

緑茶がおすすめの理由とは?

緑茶のお話をする前に、赤ワインなどに含まれるポリフェノールをご存じでしょうか。ポリフェノールには血管の老化を防ぐ働きがあると広く言われていて、血管が広がることで血流が良くなって、血圧が下がる効果が認められています。ちなみに、赤ワインをたくさん飲むフランスでは、他の欧米諸国よりも心臓病リスクが低くなる統計がありますが、その要因にポリフェノールの摂取量の多さがあると言われています。そんなポリフェノールをたくさん含んだ飲み物のひとつが緑茶なのです。

緑茶に含まれるポリフェノール

ポリフェノールとは、化学物質の総称であり、自然界に5000種類もあります。例えば、赤ワインに含まれているのは「テアフラビン」という種類。大豆に多く含まれるのは「イソフラボン」で、健康食品やコスメなどでも人気を集めています。他にも、玉ねぎやブロッコリーなら「ケルセチン」、ブルーベリーなどのベリー類は「アントシアニン」、コーヒーには「クロロゲン酸」というポリフェノールが含まれています。そして、緑茶に含まれるポリフェノールは「カテキン」と呼ばれています。

体にいいことたくさんのカテキン

カテキンは、緑茶に多く含まれるポリフェノールですが、赤ワインやコーヒーなどにも含まれている一般的な成分です。特徴は、渋みや苦みのもとになる点。お茶やワイン、コーヒーの奥行きある深い味わいを生み出しているのもカテキンの働きによるものです。さらにカテキンは、活性酸素の働きを抑えるほか、殺菌作用、抗ウイルス作用などが認められていて、とても体によい成分として知られています。

カテキンを効率よく摂取しよう

そんなカテキンを効率的に摂取するには、緑茶が一番です。緑茶の中でも、特にカテキンが多いのが、抹茶と煎茶。もちろん、みなさんが毎日飲んでいる緑茶にも豊富にカテキンが含まれています。お茶の種類や銘柄にはこだわらなくてもいいのですが、カテキンをより多く取り込みたいのなら、いつもより熱くして飲むのがおすすめです。カテキンは低温では水に溶け出しにくい性質があり、80度以上の高温でより多く溶け出します。抽出にも時間がかかるので、熱いお湯でじっくり時間をかけて淹れるのがコツ。

いつもより苦くて渋いお茶にはご注意を

高温でじっくり淹れるほどたくさんのカテキンを抽出できますが、先にも述べたようにカテキンは渋みや苦みの主成分でもあります。そのため、高温で淹れるほど渋みと苦みが強くなるので、苦手な方はほどほどにしておいてください。低温で淹れた場合でも、長時間放置しているとカテキンの抽出量が多くなり、渋くて苦いお茶になるので、参考にしてください。

緑茶を毎日飲んで健康な体作り

ポリフェノールの一種であるカテキンは、私たちの体にいい作用をもたらしてくれる成分です。毎日飲むお茶から手軽に摂取できる点でも非常に優れていると言えるでしょう。健康な体作りに緑茶を役立てて、ぜひ元気に毎日を過ごしてください。