ISOの意味をご存じですか?食品の安全・安心を支えるISOについて
いろんなところで目にする「ISO」の文字。商品やサービスの品質の高さをアピールする上で、さまざまな企業がISOの認証取得を進めています。では、ISOがあれば、何がいいのでしょうか。ISOがないと、どんなデメリットがあるのでしょうか。知っているようであまり知られていないISOについて、ぜひ理解してみましょう。ISOに詳しくなれば、きっと毎日の暮らしにも役立つはずです。
ISOを一言で表すなら
ISOを取得する意味は、その製品やサービスが安全で、環境にも優しく、作り手の労働環境もしっかりと整っていることの証明です。何を持って「信頼性が高い」と言えるのかを決めているのが、ISOそのもの。国際的な機関(国際標準化機構:International Organization for Standardization)が規格を定め、しっかりと守られていることを証明してISOを認証しています。
ISOに似た「JIS」とは
ISOが「国際規格」であるのに対して、日本で独自に定めている「国内規格」を満たしていることを証明するのが、JIS(日本工業規格)です。例えば製造業において、工場が安全であるかや、品質が十分であるか、環境に悪い材料を使っていたり作り方をしていないか、廃棄物の処理が適切であるかなどを取り決めています。ちなみに、JISの規格内容の大部分がISOに準じたもので、双方の間には一定の互換性があるとされています。
2種類あるISO規格
ISOには2つの種類があり、「モノ規格」と「マネジメントシステム規格」に分かれています。
モノ規格
「モノ規格」は、製品・サービス自体が国際標準規格を満たしているかどうかを判断するもの。分かりやすいところで言えば、スマートフォンやテレビ、自動車などに使われるネジの大きさや形が挙げられます。きちんと国際的に統一した規格でないと、修理やメンテナンスができなくなってしまいます。他にも、安全に関する表示やインフォーメーションにもISO規格が適用されています。大きな建物でよく見かける「非常口のマーク」は代表的な例。このマークを見ればどこの国の人でも、どれが非常口であるかが分かるようになっています。
マネジメントシステム規格
もう1つが、「マネジメントシステム規格」と呼ばれるもの。これは組織や企業内部、団体の経営や運営に関する規格で、ルールや手順がきちんと国際的な規格に乗っ取っているかどうかを証明しています。商品やサービスなど目に見える部分ではなく、経営や運営といった形に残らない部分でも、安全性や環境対応性、信頼性に優れていることを知る上でとても重要な規格と言えるでしょう。
食品安全の国際規格「ISO22000」
ISOのマネジメントシステム規格には、品質自体の向上を目的とする「ISO9001」や環境リスクを抑えるための「ISO14001」などいくつかの種類があります。中でも食品安全を守るために作られているのが「ISO22000」です。食品の製造や提供における衛生面、消費者対する安全において、信頼性の高さを認める規格で、食に関わるあらゆる事業者や組織が取り組むべき規格となっています。大井川茶園では、製品の仕上げ加工から出荷におけるプロセスにおいて「ISO22000」を取得し、安心して手にしていただける製品を製造しています。
本当に良いものを選ぶ上でISO認証取得がヒントになる
大井川茶園ではISO22000だけでなく、「FSSC22000」という国際マネジメントシステム規格も取得し、安全性と信頼性の向上を図っています。生産者との良好な関係性の維持、消費者のみなさんからの信頼の獲得、製品の流通に関わるすべての取引先との連携、さらには事業会社としての社会貢献など、お茶を通じた好循環を生み出していくことも私たちの使命。いろんな思いを込めて、静岡からみなさんにおいしいお茶をお届けしています。