暑い夏の新定番!適度な塩分補給に「塩茶」はいかが?
梅雨が明けて気温もぐんと上がりました。夏バテや熱中症にならないためにも、こまめな水分補給は欠かせません。
ただ、運動後やたくさん汗をかいた後は、水だけだとどこか物足りなくて、しょっぱいものが無性に欲しくなる時がありませんか?実は塩分(ナトリウム)は体温調節においても重要な役割を果たしているのです。
もちろん、皆さんご存じの通りように塩分の摂り過ぎは高血圧や内臓に負担をかけるためあまり推奨できませんが、そこでオススメしたいのが塩茶です。ぜひ適切な塩分補給を意識しながら、今年の夏を乗り切っていきましょう。
塩分(ナトリウム)のはたらき
例えばきゅうりの塩漬けなど、野菜に塩を揉み込むと水が出てきますよね。あれはよりナトリウム濃度が濃い方に水分が放出されることで水分の濃度を一定に保とうとする「浸透圧」と呼ばれる力によるもので、これは人の体の中でも起こります。
人の体の半分以上は水分と言われていますが、水分といっても血液だけではありません。細胞内の体液や、リンパ液など、血液以外の水分も体の中には存在しています。そしてナトリウムはそれぞれに含まれ、浸透圧を調整することで各細胞の水分量などのバランスを保っているのです。
体には欠かせないミネラル
水分量のバランスがなぜそこまで重要なのか?と疑問に思われるかもしれませんが、例えば体内の水分量が変わらなくても、その割合が変わってしまえば、人体は簡単に機能不全に陥ってしまいます。血液の水分が侵出してしまえば血液の循環不全になりますし、リンパ液が不足すれば老廃物の排出が滞ります。
一定の水分量で絶妙なバランスで体を維持するよう働いているのがこの塩分(ナトリウム)なのです。ナトリウムは、体にとって欠かせない「ミネラル」に分類されています。
多量の汗をかいた後は塩分が大事
多量の汗によって脱水症状に陥れば、体を循環している血流が滞留するため、脳への血流が滞ればめまいや立ちくらみなどの症状もみられるようになります。さらに多量の汗で必要な塩分(ナトリウム)が体外に排出された状態で水分だけ摂取すると、体内の塩分濃度が低下し、手足の筋肉の収縮が起こることで、筋肉痛やけいれんといった不調を起こすケースもありますので、多量の汗をかいたときは、塩分を取ることも忘れずにおきましょう。
午後や睡眠前に塩茶を
また日常生活の中でも、人は知らぬうちに汗をかいています。
塩分は食事に多く含まれますから、摂り過ぎない範囲で食事から摂取できるのが一番ですが、特に気温の上がる午後や、入眠前などは塩分を摂取する機会はあまりありません。
一気に水を飲んでも尿として排出されてしまいますから、特に夏場はこまめな水分補給が大事です。そして食事で塩分が取れず、また多量の汗をかく午後や睡眠前には、塩茶で適度な塩分摂取をしてはいかがでしょうか。
特に難しい工程は必要無く、コップ1杯のお茶にひとつまみの塩をいれるだけです。特に入眠前はカフェインは避け、麦茶やほうじ茶などがよろしいでしょう。
日本人は世界的にも塩分を摂取していると言われていますし、高血圧の方には適切な塩分摂取をご留意いただいた上で、この夏を乗り切っていただけると幸いです。