お気に入りの茶器で、楽しいティータイムを
みなさんは普段どんな茶器を使って、お茶を飲んでいますか?茶器といっても茶道で使うような本格的なものばかりではありません。日常的に親しまれている急須やポット、湯飲みなども茶器です。お茶の種類や季節に合わせた茶器を使うことで、お茶を飲む時間がもっと楽しくなるはず。茶器の基本的な知識を知って、お気に入りの茶器を見つけませんか。
お茶を煮出して茶碗に注ぐための注器(つぎ)
■急須
急須は旅館の各部屋に置かれていたり、飲食店に置いてあったりと、最も身近な茶器のひとつだと言っても過言ではないでしょう。洋茶では、急須もティーポットに分類されます。
お茶を煮出して茶碗に注ぐ茶器は、急須の他にもいろいろありますが、注ぎ口とほぼ直角に棒状の持ち手がある横手のタイプを、急須と呼びます。煎茶を飲む際に向いている茶器です。茶こしが付いていることが多く、片手で蓋を抑えながらお茶を注ぐことができます。
■絞り出し
持ち手のない注器を、絞り出しと呼びます。持ち手がない分コンパクトで、洗ったり仕舞ったりするのに便利です。手で注器の側面を持つので熱が伝わりやすく、熱湯で淹れるお茶には向いていません。低温で玉露や煎茶をゆっくり淹れる際にぴったりです。
絞り出しに持ち手が付いた、絞り出し急須という茶器もあります。もともと、お茶の旨味を最後の一滴まで絞り出すことから「絞り出し」と呼ばれている注器で、持ち手がある分、持ちやすい上にお茶を最後まで絞り出しやすくなっています。煎茶や玄米茶、ほうじ茶など、いろんなお茶に適しており、日常づかいがしやすいタイプです。
■土瓶
上部につる形の持ち手がついている大型の茶器です。陶器のものが多いですが、磁器の土瓶もあります。茶葉の大きなお茶を入れやすく、茶葉も広がりやすいことが特徴。熱湯でたっぷりのほうじ茶や番茶を、美味しく淹れることができます。厚手の土瓶は保温力も優れており、長時間熱いお茶を楽しめます。
■ポット
注ぎ口と正反対側の側面に、縦状のわっかの持ち手がついた注器が、ポットです。こちらも急須と同じく、お馴染みの茶器だと言えるでしょう。ティーポットは紅茶のイメージが強いと思いますが、中国茶を入れる小さめの注器も、ポットの形状が主流になっています。ちなみに紅茶は、ポットの中でお湯が対流すると茶葉がよく開くため、ある程度大きくて丸みのあるポットがぴったりです。
お茶を飲む茶碗
■茶碗の種類
茶碗の種類は大きさ・形・素材によって、汲み出し茶碗、筒茶碗、蓋つき茶碗、ガラス器という4つのタイプがあります。汲み出し茶碗は、背が低くて飲みクチの広がった茶碗。玉露や上級煎茶など、少量のお茶を飲む際におすすめです。
筒茶碗は縦長の形をしており、背が高い分お茶が冷めにくいことが特徴です。ほうじ茶や玄米茶、番茶など、比較的高温のお湯で淹れるお茶に向いています。
蓋つき茶碗は、その名の通り蓋がついた茶碗で、来客用など改まった場にぴったりです。ガラス器は、冷茶や麦茶など夏場によく活躍します。
<まとめ>
いかがでしたか。自分のお気に入りの茶器を使うことで、よりお茶の時間が楽しくなるはずです。日常づかいの茶器だけでなく、お客様用にとっておきの茶器を選んでみたり、お茶の種類や季節ごとに茶器を変えてみたり。いろんな茶器を集めることで、ティータイムをさらに充実させてくださいね。