冬は血圧上昇に注意!緑茶ではじめる、おいしい血圧ケア習慣


気温がぐっと下がる冬は、体の中でもさまざまな変化が起きています。その一つが血圧。人は寒さを感じると、血管を収縮させ熱を外に逃がさないようにします。そのため、血管が細くなり血流は悪化。それを補おうと血圧を上げるため、1年の中でも冬は特に血圧が上がりやすいといわれています。今回は、そんな血圧と緑茶のお話。実は、緑茶を定期的に飲むことが高血圧の予防になるというのです。なぜ緑茶が血圧の上昇を抑制するのか、どのように飲めばよいのか、今こそ試してみたい緑茶のパワーをご紹介します。

日ごろから血圧が高い人は、冬場特に注意

血圧が高くなることで、さまざまな病気のリスクも高まるといわれていますが、中でも冬場特に気を付けたいのがヒートショックです。例えば、冷えた体のまま急に湯船につかるなど、体温に急激な変化が生じると血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしてしまうことも。そして、普段から血圧が高めの人はそのリスクも上がり、ちょっとした温度変化でさえ気を付ける必要が出てきます。だからこそ、冬場はいつも以上に血圧のケアが大切なのだそうです。

 

緑茶の健康成分カテキンが血圧の上昇を抑制する

緑茶の健康成分の中でも、特に注目されているカテキン。実はさまざまな研究によってこのカテキンによる血圧上昇抑制作用が明らかになってきました。中でも苦み成分の一つでもあるエピガロカテキンガレートには、血圧の上昇に関与するアンジオテンシンI変換酵素の活性を阻害し血圧を下げる作用が確認されています。

 

エピガロカテキンガレートが多い茶葉は、煎茶

エピガロカテキンガレートは、茶葉に日光が当たれば当たるほど含有量が増えるため、緑茶の中でも煎茶に多く含まれています。高温のお湯で淹れることでよく溶け出しますが、実は3割しか抽出できず、残りの7割は茶殻に残ったままなのだそうです。だから茶殻を捨てるなんてもったいない!茶殻は調理すればとてもおいしくいただけます。つくだ煮や天ぷら、ふりかけやお浸しなど茶殻レシピもたくさん。おいしく食べて血圧ケアに役立てましょう。

 

参考文献

農研機構「「べにふうき」緑茶連続飲用による血圧上昇抑制」

https://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2009/vegetea09-20.html

 

公益財団法人世界緑茶協会「おしえてTea Cha!茶の効能 血圧調整効果」

https://www.o-cha.net/teacha/kounou/ketsuatsu.html

 

<まとめ>

いかがでしたか?冬は1年のうちでも、もっとも血圧が上がりやすい時期ですが、1日の間にも血圧は意外と変動しています。加えてストレスを感じたり、食事をしたり、お風呂に入ったり、日常的な些細な動作で血圧は上がったり下がったりを繰り返しているのです。健康診断などで異常がなくても、早朝だけ異常に血圧が高かったり、病院へ行くと血圧が下がったりする人もいます。できれば血圧計を準備して、毎日測定することで病気を未然に防ぐこともできます。そして高温で淹れた煎茶も忘れずに。毎日の緑茶習慣で、おいしく血圧ケアをしてみませんか?