食中毒対策には、緑茶がおすすめ!


気温が上がってくると、心配になる食中毒。特に、雨が続き湿気が多くなる梅雨~夏にかけては、菌が繁殖しやすく1年で最も食中毒に気を付けたい季節です。しっかり手を洗う、まな板をいつも清潔にする、食材はすぐに冷蔵庫に入れるなど対策はさまざまですが、実は緑茶も食中毒予防におすすめです。そこで今回は、これからの季節にぴったりな緑茶を使った食中毒対策をご紹介します。

菌やウイルスをやっつける、緑茶カテキンのすごい力とは

悪玉コレステロールや中性脂肪の減少作用、成人病予防、血圧や血糖値の上昇を抑える作用など、さまざまな効能で知られる緑茶には、殺菌や抗ウイルス効果もあるそうで、度々注目されてきました。緑茶をよく飲む地域は、インフルエンザにかかりにくいという研究結果もあるほど。なぜ緑茶に殺菌や抗ウイルス効果があると言われているのでしょうか。

・緑茶カテキンパワーの威力がすごいらしい

1980年代中ごろに起き、多数の犠牲者を出した食中毒事件をきっかけに研究が行われ、ボツリヌス菌やコレラ菌、病原性大腸菌O157など、生死をさまようような中毒症状を起こす細菌を死滅させる効果が認められたという緑茶。これは、緑茶に含まれるカテキンによる殺菌効果だそうで、大量に飲んだり、濃い抽出物が必要というわけでもなく、普段飲む緑茶に含まれるカテキンで十分に効果があることから、家庭でも簡単に実践できます。また、カテキンには体内に侵入してきた細菌が出す毒素が細胞を攻撃する力を抑制する作用もあるため、症状を軽くする効果もあるとのこと。生の魚をたくさん食べるお寿司と一緒に緑茶をいただくことも、実は理にかなった先人の知恵だったんですね。

食中毒対策の一環としておすすめな、お茶のいただき方、使い方

1. 食事と一緒に緑茶を飲む

緑茶は、万が一取り込んでしまった細菌を殺菌したり、その攻撃性を抑制したりすることができるそう。80℃以上の熱めのお湯でしっかりカテキンを抽出したお茶を食事中や食後にいただきましょう。

2. 調理前のまな板を緑茶で洗う

菌の感染が多いまな板は、使用する前に緑茶で洗うと食中毒予防に。特に、肉類を使用した後や、1日の終わりがおすすめです。霧吹きなどに入れておくと、都度シュッシュと吹きかけられて便利です。

3. 幼児には、氷出し緑茶が安心

高温でカテキンを抽出すると、カフェインも多く抽出されるため、お子さんには緑茶を控えるお母さんも少なくありません。そんな時は、氷出し緑茶はいかがでしょうか?通常のカテキンは抽出されにくくなるものの、カフェインはほとんどなく、しかもエピガロカテキンという免疫細胞を活性化させてくれるカテキンが豊富に含まれます。食中毒に直接作用するわけではありませんが、免疫自体を高めて、健康な体へと導いてくれます。

氷出し緑茶については以前にご紹介したこちらの記事も参考になさってください。
氷水出し緑茶で夏を美味しく乗り切ろう!

まとめ

いかがでしたか?緑茶の殺菌パワー、すごいですよね。食中毒予防に限らず、緑茶を毎日欠かさずいただくことは、健康長寿の助けになりそうです。お茶の出がらしにもカテキンは含まれているので、手洗いの際に茶葉を使ったり、ドアノブや手で触りやすい場所を緑茶スプレーで掃除するなど、ぜひお試しください。とはいえ、食中毒対策には「腐ったものを食べない」「生ものの常温保存は避けるなど、食品の保存方法に注意する」といった対策が一番です。その上で、上手に緑茶も活用してみてくださいね。