夏の普段使いに馴染む、お茶染め小物


夏本番ももうすぐそこですが、カラッと晴れた夏空を前にしとしとと雨が降り続く梅雨の到来です。お出かけするには向かないこんな季節の休日は、のんびりとお茶で染物をしてみませんか?陽射しの強い夏に重宝するスカーフや、冷たい飲み物にぴったりなコースター、汗拭きに最適なハンカチなど、緑茶や色んなお茶を使って自分好みのオリジナル小物をつくってみてはいかがでしょうか?簡単なのでぜひお試しください。

緑茶の染め液をつくる

茶葉の違いでさまざまな色の染物をつくることができます。まずは、緑茶の染物の作り方をご紹介します。緑茶染めは、緑茶の黄緑色に染まるイメージがありますが、実は「茶」という漢字が使われているように、染め色は茶色になります。ただ、濃い茶色ではなく、薄くさわやかに染まりますので、夏の小物に最適です。

緑茶の染め液

材料:茶葉 20g
   水  1ℓ
   塩  少々(色止め)
作り方:
鍋に茶葉と水を入れ、20分間中火で煮出し色が出たら、濾しながらバケツなどに移す。最後に塩を加えよくかき混ぜる。

茶葉で染める

綿や麻、シルク、はたまた一度染色されているジーンズ素材なども染めることができます。白木の板なども染められるので、カッティングボードを茶葉で染めるとアンティーク感が出て素敵になります。生糸や布を染めてそこから小物をつくることもできますし、白や淡い色の小物を染めることもできます。これからの季節は、スカーフやハンカチ、帽子、Tシャツなども役立ちそうです。

下準備:
・木綿を染める場合は、容器に2ℓの熱湯と牛乳大さじ2杯を入れ、木綿を10分間つけ置きます。取り出した後水を切り、乾かしておきます。
・染める物を予め10分程度水でふやかしておくと染まりやすくなります。
・糊がついているものは、沸騰したお湯に2、3度くぐらせて、表面の糊をとっておきましょう。

染め方:
予め用意しておいた染め液の中に、布や小物を浸します。まずは5分程度浸し色をチェック。染まり方が薄い場合は、10分、20分とさらに浸します。好みの色に染まったら、冷水で2、3回すすぎ、脱水して乾かします。

POINT
シルク(動物性)と木綿(植物性)の糸の違いで染まり方が変わるので、色々試して好みの色を発見してみましょう。

まとめ

いかがでしたか?草木染めと同じように、昔の人は茶葉を使った染物も楽しんでいたようです。茶葉を使って染めると、なぜ「お茶」と呼ばれるのか、その真意が分かります。その染め色は、夏の陽射しの中にふんわりと溶け込むやさしい茶色で、身につけたり、日常の小物として傍にあるだけで、なんだか涼やかな気持ちになれそうです。簡単ですのでぜひ色々試して、茶染めを楽しんでくださいね。