アイスティーの淹れ方3種類をご紹介!ひと足早く「冷たいお茶」のお話。


main_20150514

ゴールデンウィークを迎え、陽気な日が続いています。気温も高く、皆さん冷たい飲み物を欲する機会が増えているのではないでしょうか!?アイスティーと言うと夏を連想しますが、今回はひと足早く冷たいお茶の話題をお届けします。

1. 日本茶・紅茶のメリット・デメリット。

安くて手軽に飲めるお茶は、私たち日本人にとって身近な存在だと言えるでしょう。カテキンなど健康面で注目される成分も豊富で、安心できる飲み物として毎日飲んでいる方も多いのではないでしょうか。近年はコンビニやスーパーにペットボトルの緑茶や紅茶がたくさん並び、特に冷茶やアイスティーに触れる機会も多くなっています。しかし、総論として健康に良いと言えるお茶ですが、飲み過ぎはやはり身体に良くはありません。まずは、日本茶・紅茶のメリット・デメリットをご紹介しましょう。

お茶は、美味しく健康に良い飲み物

夏が近づいていくと、熱中症対策のためにも水分補給が欠かせません。しかし、多くの清涼飲料水は糖分やカロリーが高いものも多く、躊躇する方も多いでしょう。その点、日本茶や紅茶は、カロリーはほとんどありません。しかも、紅茶は発酵させているため身体を温める効果があります。これから夏場に近づいていきますが、冷たいものを食べたり冷房がきいた部屋にいて弱ってしまった内臓には優しい作用を提供してくれるのです。できれば、1日に1杯はホットで飲むように心掛けましょう。また、4月・5月から食中毒事故が増えていきます(ピークはやはり夏場です)。カテキンや紅茶フラボノイドなどは抗菌作用があるため、食中・食後に飲むことで食中毒予防になります。

健康に良いお茶ですが……飲み過ぎにはご注意を

1日2・3杯の日本茶・紅茶を飲み続けても問題ありませんが、毎日大量に飲み続けるとさすがに健康被害の可能性も出てきます。茶葉に含まれるシュウ酸は尿路結石や腎結石の原因のひとつ。体内でカルシウムと結びついて結石を作り出します。シュウ酸の多い茶葉は玉露や紅茶で、番茶や麦茶、ほうじ茶はあまり含んでいません。また、茶葉にはフッ化物が含まれていて、こちらは骨や歯などをもろくしてしまう性質を持っています。価格の安い茶葉ほど多くのフッ化物が含まれているのでどうぞ注意ください。さらに、カフェインは強い覚醒作用を持っているため、頭痛を引き起こしてしまう可能性もあります。いずれも余程の量を飲まないとまず心配ありませんが、大量摂取は避けましょう。

2. 色々な淹れ方で、アイスティーを楽しみましょう。

過剰な摂取をしない限り健康に良いお茶ですが、どうせならより美味しくいただきたいものです。ここでは、3種類のアイスティーの淹れ方をご紹介しましょう。アイスティーを淹れる際の注意事項として何より挙げられるのが、クリームダウンを起こさないこと。クリームダウンとは、アイスティーを作る時に水色が白濁してしまうこと。一般的には紅茶のアイスティーで取り上げられる問題ですが、(紅茶ほど激しくないものの)緑茶や烏龍茶でも同じことが起こります。その原因は、ゆっくりと冷やしていくとお茶に含まれるタンニンとカフェインが結合して結晶化してしまうこと。クリームダウンを起こしても特に味に影響はありませんが、美しい水色が台無しになってしまいます。そのため、昔からアイスティーの淹れ方は色々工夫されてきました。ここでは、代表的な淹れ方をご紹介します。

甘味を引き出す!~水出し式~

容器に茶葉を入れて水を注ぎ、冷蔵庫に入れて置いておくだけ。茶葉が大きい場合は6~8時間、細かい場合は3~5時間で完成です。お茶の苦味成分であるタンニンは温度が高いほどたくさん抽出されるため、水出し式で淹れたアイスティーは甘味の強い味を楽しむことができます。注意点は、水の味がそのまま出てしまうこと。ミネラルウォーターや一度沸騰させて湯冷ましした水、浄水器を通した水などを使うようにしましょう。

お茶の風味をしっかり出す!~オンザロック式~

上でご紹介した水出し式は、苦みと一緒に香りも控え目になります(タンニンは香りを作り出す大事な成分のひとつでもあります)。風味をしっかり味わうためにおススメなのが、このオンザロック式。1.5倍~2倍の濃さで淹れた紅茶を、氷をいっぱいに入れたグラスに注いで冷やすことでアイスティーを作ります。クリームダウンを起こさないコツは、熱い間に砂糖を入れておくこと。タンニンとカフェインの間に砂糖の結晶が入り、クリームダウンが起こりにくくなります。

本格的なアイスティーを楽しみたいなら!~二度取り式~

少ない茶葉を長く蒸らすことで、クリームダウンを起こさない方法です。茶葉の量を減らすことでタンニンが抽出されにくく、長く蒸らすことで風味を補います。ウバやアッサムなどはタンニンの含有量が多くクリームダウンが起こりやすい茶葉ですが、この方法ならクリアなアイスティーを楽しむことが可能です。ただし、ポット以外に3つの容器が必要で準備が少し大変かもしれません。淹れ方は、まずポットに基本量より少な目の茶葉を入れてお湯を注ぎ、10~15分間蒸らします。次に抽出した紅茶を別の容器に移し、少しさまします。2つ目の容器には氷を半分ほど入れ、そこに紅茶を一気に注ぎましょう。軽く撹拌し、3つ目の容器に移し、常温で保存します。飲む時は、氷の入ったグラスに注ぎましょう。

(まとめ)

いかがでしたか?今回は陽気に誘われ、ひと足早くアイスティーのご紹介をしました。余談ですが、アイスティーの発祥はアメリカ。一般家庭の冷蔵庫にはアイスティーが常備され、国内で消費される紅茶の8割がアイスティーとして消費されるそうです。それだけにレストランやカフェなどのメニューには必ずアイスティーがあり、食事のお供になっているのだとか。一方、紅茶の本場・イギリスではアイスティーは邪道だと考えられ、レストランやホテルではホットしかないそうです(チェーン店のカフェにはアイスもあるそうです)。アイスも、ホットも、紅茶も、日本茶も、幅広く楽しめるのは日本の特権かもしれませんね。