「お茶とチョコレート」「お茶と洋菓子」の代表的な組み合わせをご紹介します!


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先日、京都の有名な製茶メーカーさんが「チョコレートに合う緑茶」を開発したニュースが流れました。実は、チョコレートと日本茶の組み合わせは前々から注目されていて、ピエール・マルコリーニさんという大変有名な世界的ショコラティエも「チョコレートに一番合う飲み物は緑茶か水」と推薦されるほどです。料理(お菓子)と飲み物の相性には様々な要素(料理の調理法や飲み物の品種・製造法、産地、季節感、用途、役割などなど)が関わってくるため正解は人それぞれかもしれませんが、今回は新たな定番となりつつある「お茶とチョコレート」「お茶と洋菓子」の組み合わせをご紹介します。

1.驚くほど相性の良い、チョコレートとお茶。

コーヒーやウイスキー、ブランデー、ミルクなど、チョコレートと相性が良いとされる飲み物はたくさんあります。しかし、チョコレートの風味を最も生かす飲み物はお茶(日本茶・紅茶・中国茶)だと言えるでしょう。お茶の特徴は、他に比べて風味の主張が強くないこと。定番の紅茶はもちろん、日本茶や中国茶も、カカオの繊細な風味を消すことなく魅力を引き出すことができます。もちろん、お茶自身の魅力も損ないません。それでは、代表的な組み合わせをご紹介しましょう。

ビターチョコレートに合うお茶

くきほうじ茶(日本茶)

茎を焙煎したほうじ茶の豊かな香りとさっぱりとした味わいが、チョコレートの美味しさを引き立たせます。大人の組み合わせだと言えるでしょう。

岩茶(中国茶)

岩茶は、中国福建省北部の武夷山市で生産される青茶(烏龍茶)の1種。苦みの強いビターチョコに、力強い味と甘い香りがよく合います。

ミルクチョコレートに合うお茶

深蒸し煎茶(日本茶)

甘いチョコレートには、まったりとしたお茶がよく合います。やや渋みのあるお茶だけに、チョコレートの甘さと緑茶の爽やかさの調和が楽しめるでしょう。

アールグレイ(紅茶)

柑橘系の香りを持つ紅茶は、チョコレートに華やかな印象を持たせてくれるでしょう。アールグレイはチョコレートの素材にもよく使われているため、特に相性が良いと言えます。

ホワイトチョコレートに合うお茶

抹茶(日本茶)

優しい甘さのホワイトチョコレートには、抹茶のほろ苦さがよく合います。冷たい抹茶と合わせると、夏にもピッタリです。

ジャスミン茶(中国茶)

華やかなジャスミンの香りが、繊細なホワイトチョコレートを引き立てます。油気の多い食事に合うジャスミン茶ですが、チョコレートとの相性も抜群です。

2. チョコレート以外の、洋菓子と日本茶のスタンダードな組み合わせ。

日本茶のお茶請けと言えば和菓子が王道ですが、洋菓子との相性の良さを感じる方も多いのではないでしょうか。お茶の性質は、渋みと香り。渋み成分(タンニン)は砂糖や脂質を洗い流し、口の中をきれいにしてくれます(アイスでは乳脂肪が口の中に残ってしまいます。食後の爽快感を求める方は、ホットで飲むようにしましょう)。お菓子の甘さを引き締め、後口をすっきりさせることができるため、洋菓子とも実に良く合うというわけです。それでは、洋菓子と日本茶のスタンダードな組み合わせをご紹介しましょう。

生クリームたっぷりのお菓子

生クリームと相性が良いのは、何と言っても煎茶。生クリームの味わいを引き出し、後口をさっぱりさせてくれます。ただし、カテキンの摂取を期待されている方はご注意を。乳製品に含まれるタンパク質はカテキンと結合しやすく、効果を弱めてしまいます。

カスタードのお菓子

ほうじ茶の香ばしさはカスタードと相性抜群。「ほうじ茶プリン」など、最初からほうじ茶とカスタードを混ぜ合わせているものもあるほどです。もちろん、シュークリームなどにもよく合います。

焼き菓子

クッキーやフィナンシェ、マドレーヌといった焼き菓子には、玄米茶やほうじ茶がおすすめ。特に全粒粉を使った素朴な焼き菓子は独特の風味があるため、香ばしいお茶とマッチします。もちろん、後口もさっぱりさせてくれます。

(まとめ)

今回は、「チョコレートと日本茶」「その他洋菓子と日本茶」の代表的な組み合わせをお届けしました。しかし、飲み物とお菓子の組み合わせに正解はありません。好きなものの香りを存分に楽しみたい方であれば、お菓子の素材と同系統のフレーバーティを選んだ方が満足できるはずです。一方、食後の後口を気にされる方であれば、タンニンの多い日本茶をホットで飲んだ方が良いでしょう。その他、組み合わせの方法は他にも色々あります。濃厚なお菓子と旨みの強いお茶を合わせるなど「香りや味の濃さ・強さを合わせるパターン」。甘いお菓子と渋みのあるお茶を合わせるなど「味のタイプで組み合わせるパターン」。冷たいデザートに冷たいお茶を合わせるなど「温度で組み合わせるパターン」などなど。自分が美味しいと思えることが何より大切ですから、ぜひ色んな挑戦をしてみてください。